船を見張った番所

川岸の石積みの上に建っているのが船番所です。

 江戸時代(えどじだい)の城下町(じょうかまち)は、敵が入ってこないように、城下町の入り口やおもな四つ角などに木戸(きど 門)があり、夜になると戸をしめて出入りできないようにしていました。
 堀川をとおって名古屋城まで来ることができるので、堀川には船をみはる船番所(ふなばんしょ)が、今の洲崎橋(すざきばし)と尾頭橋(おとうばし)の近くの2か所にありました。ここでは夜に出入りする船がいないか、船に積んでいる荷物や旅人に問題はないか見張っており、川役銭(かわやくせん)や船役銀(ふなやくぎん)という税金もとっていました。
 また、洲崎橋の近くには、御船奉行(おふなぶぎょう)の家や御船手役所(おふなてやくしょ)、御水主屋敷(おかこやしき)など、尾張藩の水軍に関係する建物が集まっていて、堀川の河口にあった御船蔵(おふなぐら)とともに、軍事上たいせつな場所でした。  

  (CD 堀川ミュージアムより)